シングルファーザーの教育費はきつい?高校生と大学生を育てた父親の現実

奮闘記

シングルファーザーとして子供を育てていると、避けて通れないのが教育費の問題です。

「高校進学や大学進学には、いったいどれくらいのお金がかかるのだろう」
「一人の収入だけで、本当にやっていけるのだろうか」

離婚後、私はそんな不安を頭の片隅に抱えながら、それでも毎日子供たちと向き合ってきました。

長男は高校野球の強豪校へ進学し、その後大学へと進みました。長女は中学時代に不登校を経験しましたが、公文との出会いをきっかけに少しずつ自分のペースを取り戻し、現在は高校生活を送っています。

同じ家庭で育った兄妹でも、進む道はまったく異なりました。
当然、必要となる教育費の額も、親としての向き合い方も、そのたびに変わっていきます。

振り返ってみると、教育費は決して楽なものではありませんでした。

高校野球の遠征費や用具代、大学進学時の学費や一人暮らしの生活費など、想像をはるかに超える出費に頭を抱えた夜も、一度や二度ではありません。

それでも、子供たちが少しずつ成長していく姿を目の当たりにすると、「あの時のお金は、決して無駄ではなかった」と感じることができます。

この記事では、シングルファーザーとして高校生・大学生の子供を育てる中で実際に経験した教育費の現実と、その中で私自身が学んだことについて、できるだけ包み隠さずお話ししていきたいと思います。

※離婚直後の生活や親権をめぐる葛藤については、こちらの記事で詳しく書いています。
【シングルファーザーになって早4年|子供たちと駆け抜けた時間と現実】

離婚後、子供たちの教育方針を見直した

談笑する父親と子供たち

離婚当時、長男は15歳、長女は12歳でした。

二人ともそれまで学習塾へ通っており、塾代だけでも毎月約8万円かかっていました。それが当たり前の日常だったのですが、離婚を機に家計の構造は大きく変わります。

教育費そのものを削ろう、という発想は最初からありませんでした。

ただ、「本当にこの子たちに合った教育なのか」ということを、改めてゼロから考えるようになりました。

私自身、子供の頃から読書が得意ではなく、読解力が低いことを長年コンプレックスとして抱えてきました。

だからこそ、子供たちには日頃から読書を勧め続けてきたのですが、長男は私と同じタイプの人間だったようで、本にはほとんど興味を示しませんでした。

長男は昔から、机に向かうよりも体を動かすことが好きな子でした。勉強で褒められた記憶よりも、体育や運動場面で認められた経験の方が積み重なっていったのでしょう。

それが彼の自信の源になっていったのだと、今になって思います。

小学校ではソフトボール、中学校では野球部に所属し、常にスポーツを軸とした生活を送ってきた長男。

その姿を見続けるうちに、私は「無理に進学校を目指させるより、本人が本気で取り組める道を応援する方が、この子の人生にとって本物の財産になるのではないか」と考えるようになりました。

もちろん、その道がいかに厳しく狭き門であるかは、本人にしっかりと伝えました。

それでも長男の意志は揺らがず、結果として県内の高校野球強豪校へ自己推薦で進学することになります。

レギュラーには最後まで手が届きませんでしたが、厳しい上下関係の中で培った礼儀や忍耐、仲間との深いつながりなど、お金では決して買えない経験をたくさん積んでくれました。

その経験が今の長男を形作っていると、父親として素直にそう感じています。

一方の長女は、離婚後まもなく不登校になりました。

学校へ行けない日々が続き、親として学力面への不安が募る毎日でした。

しかし長男とは対照的に、長女は読書がとても好きな子に育っていました。学校には行けなくても、家にいる間は常に何かしらの本を手にしていました。

そんな長女との週末の楽しみになったのが、近所の古本屋巡りです。読むペースが早くて新刊だけでは到底追いつかず、毎週5〜10冊は買い込んでいたことを覚えています。

近くに小さな図書館のような施設もありましたが、1年もしないうちに読みたい本をほぼ読み尽くしてしまったようです。

ただ、平日の昼間に行くと「学校は?」と聞かれるのが苦痛だったらしく、いつしか週末だけ通うようになっていきました。

読書好きである一方で、学校に通えていない以上、学習の遅れへの不安は日々大きくなっていきます。

そこで選んだのが「公文」でした。

公文は学校の授業進度にとらわれず、子供一人ひとりの習熟度に合わせて学習を進めることができます。長女にとって、このスタイルはとても合っていたようでした。

通いやすい距離の住宅団地内に教室があったこと、そして何より先生が長女の状況をきちんと理解し、寄り添って接してくださったこと、その両方が大きな支えになりました。

その後、長女は進学塾へと移行しましたが、不登校だった時期の学習の遅れを少しずつ取り戻すうえで、公文と出会えたことは本当に大きかったと今でも思っています。

本当に大変だったのは、高校野球の費用だった

長男が進学した高校は私立の野球強豪校でした。

授業料がかかることは最初から覚悟していましたが、実際に通い始めてから驚いたのは、野球に関連する費用の多さと重さでした。

遠征費や用具代はもちろんのこと、トレーニングジムの利用料や施設維持費など、事前にはとても想定できなかった出費が次々に発生しました。

夏休みや大型連休になると、朝から夜まで練習漬けの毎日が続きます。昼食についても、保護者による炊き出しや専用メニューの手配が必要で、その費用も当然かかってきます。

ジムの利用料と施設維持費だけでも毎月3万円ほど。そこへ遠征費や用具代が上乗せされていきます。正直なところ、入部前に想像していた金額とは大きくかけ離れていました。

それでも、長男が歯を食いしばって野球に打ち込む姿を目の前にすると、「頑張れ」という言葉しか出てきませんでした。

教育費とは、ただ学校に通うための費用ではない。子供が何かに本気で挑戦するための費用でもある——そのことを、この時期に強く実感しました。

大学進学は、嬉しさと不安が入り混じっていた

リビングで本を読む父親と子供たち

長男が大学進学を決めた時、もちろん親として嬉しかったです。

ただ、その喜びと同時に頭をよぎったのは、やはりお金のことでした。

離婚の際、長男は私を選んでくれました。そのおかげで親権を取得できたという経緯もあり、私は長男に対して感謝と責任の両方を、人一倍強く感じていました。

だからこそ、「お金がかかるから進学は諦めてほしい」とは、どうしても言えませんでした。

しかし現実は現実です。大学進学には大きなお金が必要になります。

私の場合、年収の関係で利用できる支援制度にも制約があり、最終的には民間の教育ローンを利用することになりました。

入学金と授業料だけでも、4年間で大学に支払う総額は約800万円にのぼります。

さらに一人暮らしを始めるためのアパート代、生活用品の初期費用、携帯電話代、光熱費なども加わります。

アパート代と携帯代は私が負担し、生活費はアルバイトと大学の奨学制度を活用してやりくりしてもらいましたが、それでも決して楽ではなかったと思います。

入学後に判明したのですが、長男が進学した大学はかなり田舎にあり、近くに店舗や企業が少なく、アルバイト先も限られていました。

あったとしても時間帯や曜日が限定されていて、思うように収入が得られなかったようです。

加えて医療系の学部に進んだため、実習が本格化すると今度はアルバイト自体ができなくなり、必然的に仕送りの額を増やさざるを得ない局面も訪れました。

大学進学は、子供の夢を一緒に応援できる喜びをくれます。しかしそれと同時に、親としての責任の重さを改めて突きつけてくる出来事でもありました。

なお、ひとり親家庭向けの貸付制度や支援制度も存在します。

私の場合は年収の関係で利用できる制度が限られていましたが、これから進学費用で悩む方は、一度自治体の窓口やひとり親家庭向けの支援制度を確認してみることをおすすめします。

知らないだけで利用できる制度があるかもしれません。

今も、教育費との戦いは続いている

長男は現在無事に就職しましたが、今度は高校生の長女がいます。

長女が通う高校は通信制の私立高校で、授業料だけでも年間30万円ほどかかります。さらに現在は進学塾にも通っているため、毎月の塾代も発生しています。

公文から進学塾へと移行した今、教育費の総額は決して小さな数字ではありません。

幸い会社員として一定の収入はあります。しかし住宅ローンや車のローン、日々の生活費、そして教育費が重なると、決して余裕があるとは言えません。

貯蓄だけですべてを賄うことは難しく、ボーナスを少しずつ切り崩しながらやりくりしているのが、偽らざる現状です。

シングルファーザーになったからといって、子供にかかるお金が減るわけではありません。

むしろ子供の進学や将来のことを真剣に考えるほど、お金との向き合い方はより切実になっていきます。それがシングルファーザーという立場の、正直なところだと感じています。

教育費だけでなく、日々の家事や食事作りとの両立もシングルファーザーにとって大きな課題です。
私が「時間をお金で買う」という考え方にたどり着いた経緯については、こちらの記事で詳しく書いています。
【シングルファーザーになって、「時間をお金で買う」意味が分かった】

シングルファーザーとして、教育費から学んだこと

食事をする父親と子供たち

もし離婚当時の自分に一言だけ伝えられるとしたら、迷わずこう言います。

「貯金はしておけ」

教育費は、突然やってくるわけではありません。でも、子供の成長とともに確実に増えていきます。

高校野球の費用、大学進学の費用、一人暮らしの準備費用——どれも、事前に想像していた金額を大きく上回りました。

「備えあれば憂いなし」という言葉の重みを、痛いほど実感しました。

そしてもう一つ、伝えたいことがあります。

「副業をしておけ」

ということです。

もちろん、仕事と家事、育児を抱えながら副業の時間を作ることは簡単ではありません。

私自身も毎日時間に追われながら生活してきました。

それでも今振り返ると、在宅で少しずつ取り組めるブログやWeb系の副業など、会社の給与以外の収入源を育てる意識をもっと早く持っておけば良かったと思います。

収入そのものだけではありません。

「会社以外にも収入を得る方法がある」という安心感は、精神的な余裕にもつながるからです。

私はこれまで会社員として働きながら子供たちを育ててきました。しかし教育費が増えていくにつれ、会社の給与だけに頼り続けることへの不安も、じわじわと大きくなっていきました。

年齢を重ねるにつれ、病気や怪我のリスクへの不安も増してきます。

より負担の少ない職場環境を選びたいと思っても、収入とのバランスを考えると、今の仕事を手放すわけにもいきません。

もし収入の柱がもう一つあったなら。

もっと早くブログや副業に取り組んでいたなら。

そう思ったことは、数え切れないほどあります。

もちろん、教育費は重い負担です。それは間違いありません。

でも振り返ってみると、後悔ばかりではありません。

長男は野球を通じて、お金では買えない多くの経験を積みました。

長女も不登校という苦しい時期を乗り越え、今は自分のペースで着実に前へ進んでいます。

教育費は確かに重い。それでも子供たちの成長を見ていると、「払う価値のあるお金だった」と、今は心からそう思えます。

もし今、教育費のことで悩んでいるシングルファーザーの方がいるなら、一人で抱え込まないでください。

私自身も今なお悩みながら、子供たちと一緒に前へ進んでいます。

この記事が、同じような立場の誰かの参考になれば嬉しいです。

教育費の悩みは、離婚したその日から始まっていたのかもしれません。
親権のこと、子供たちの気持ち、自分自身の不安。当時の率直な気持ちは、こちらの記事に残しています。
【シングルファーザーになって早4年|子供たちと駆け抜けた時間と現実】

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