シングルファーザーの悩みと子育て|5年続けて分かった父の本音

奮闘記

シングルファーザーになって、もう5年ほどになります。

私は転勤を機に地元を離れ、転勤先で結婚、マイホームを購入しました。

その後離婚したので、なかなか周囲に頼れる人がいません。

そんな中でシングルファーザーとして子育てを行ってきました。

振り返ってみると、父親一人で子どもを育てる生活には、本当にいろいろな悩みがありました。

仕事と子育てをどう両立するのか。

毎日の食事や洗濯、掃除をどう回していくのか。

子どもだけで留守番をさせても大丈夫なのか。

学校行事にはどう参加するのか。

進学や教育費をどう考えていくのか。

そして、子育てで迷ったときに誰に相談すればいいのか。

一つひとつを取り上げれば、どこの家庭にもある悩みなのかもしれません。

でも、それらが同じ時期に重なったとき、

「父親一人で、本当にやっていけるのだろうか」

そう思ったことは、一度や二度ではありませんでした。

もちろん、すべてのシングルファーザーが同じ環境にいるわけではありません。

おじいちゃんやおばあちゃんに助けてもらえる家庭もあれば、兄弟や友人、ご近所の方など、身近に頼れる人がいる家庭もあると思います。

反対に、なかなか人には頼れず、一人で多くのことを抱えているお父さんもいるでしょう。

だから私は、「シングルファーザーはこういうものだ」と決めつけるつもりはありません。

この記事で書くのは、あくまで私と子どもたちが5年間を過ごしてきた中で感じたことです。

うまくできたこともあれば、失敗したこともたくさんあります。

悩んだことも、落ち込んだことも、どうすればいいのか分からなかったこともありました。

それでも、子どもたちと一緒に一つずつ乗り越えながら、ここまで来ることができました。

もし今、

「仕事と子育ての両立がしんどい」

「父親一人でちゃんと育てられるのだろうか」

「こんなことで悩んでいるのは自分だけなのかな」

そんなことを考えている方がいるなら、私の経験が少しでも参考になればと思います。

正解を教えるなんてたいそうなことは言えません。

ただ、同じように悩みながら子育てをしてきた父親の一人として、5年間で感じた本音を書いてみたいと思います。

  1. シングルファーザーになって分かった|子育ての悩みは一つではない
  2. 仕事と子育ての両立は今でも簡単ではない
    1. 子どもを優先したくても仕事は待ってくれない
    2. 時間が足りないから「全部自分でやる」をやめた
    3. 留守番させる不安も仕事との両立の一部だった
  3. 家事と食事|毎日続くからこそ大変だった
    1. 最初は「全部やらなければ」と思っていた
    2. 特に大変だったのは毎日の食事だった
    3. 家事は「頑張った量」で決まるものではないと思う
  4. 学校と進路|子どもが成長すれば悩みも変わっていった
    1. 学校行事では「父親一人」を意識することもあった
    2. 成長すると「してあげる」だけでは済まなくなった
    3. 「どこまで口を出すのか」は今でも難しい
    4. 進路を考えると避けられないのがお金の問題だった
  5. 相談相手|一人で考え続けることが思った以上につらかった
    1. 答えが欲しいというより、誰かに聞いてほしかった
    2. 父親だから弱音を吐けなかったわけではない
    3. 一人で子育てすることと、一人で抱え込むことは違う
    4. それでも最後に決めるのは自分だった
  6. 子育てで大切にしたこと|完璧な父親より「裏切らない父親」でいたかった
    1. 子どもたちと交わした一つの約束
    2. うまくできなくても、そばにいることはできる
    3. 子どもを幸せにする方法はいまだに分からない
    4. 5年経っても、その約束は変わっていない
  7. 5年続けて分かったこと|悩みがなくなる日はたぶん来ない
    1. 正解を探すことを少しずつやめた
    2. できなかったことより、ここまで来たことを見てもいい
    3. シングルファーザーだから特別な父親になる必要はない
    4. それでも、子どもたちと過ごした5年間は私の人生そのものだった
  8. まとめ|今の悩みも、いつか笑って話せる日が来る
    1. 今は一生懸命悩んでもいい
    2. あれほど悩んだことが、今では笑い話になっている
    3. きっと笑える日が来ると信じて

シングルファーザーになって分かった|子育ての悩みは一つではない

シングルファーザーになったばかりの頃は、これから先にどんな問題が待っているのか、正直なところよく分かっていませんでした。

「とにかく子どもたちとの生活を守らなければならない」

「自分が出した答えを正解にするしかない」

まず考えていたのは、それだけだったように思います。

ところが、実際に3人での生活が始まると、次から次へと考えなければならないことが出てきました。

本当に気持ちが折れるようなこともありました。

朝起きれば食事の準備があります。

仕事へ行かなければ生活費は稼げません。

仕事をしている間にも、子どもたちのことは気になります。

帰宅すれば食事や洗濯などの家事が待っています。

学校から連絡があれば対応しなければなりませんし、学校行事や進路について考える時期もやってきます。

そして子どもたちが成長していけば、今度は高校や大学、その先の将来についても考えるようになります。

一つの悩みを解決すれば、すべてが楽になるわけではありませんでした。

仕事、家事、食事、お金、学校、進路、時間、そして子どもとの向き合い方。

それぞれが別々の問題に見えて、実際にはすべてつながっています。

たとえば仕事が忙しくなれば、家事をする時間が減ります。

家事に時間がかかれば、子どもと話す時間が減ることもあります。

子どもの学校や進路のことで何かあれば、今度は仕事の予定を調整しなければなりません。

「一つずつ片付ければ何とかなる」

そんな単純なものではありませんでしたね。

だからこそ、私は次第に考え方を変えるようになりました。

全部を完璧にやろうなんてとんでもない。できる限りでいいから、できることからやろう。

できないことがあってもいい。

困ったら、そのときに考えればいい。

失敗したら、またやり直せばいい。

最初からそう思えていたわけではありません。

むしろ、シングルファーザーになったばかりの頃は、

「自分がしっかりしなければ」

「あの家庭はお父さんだけだから、なんて思われたくない」

という気持ちが強かったと思います。

でも5年間子育てを続けてきて、今は少し違います。

父親だから何でもできる必要はない。

子どもたちにとって必要なのは、何でも完璧にこなす父親ではなく、困ったときに一緒に考えてくれる父親なのではないか。

そんなふうに思うようになりました。

そして、この5年間の中でも特に大きかった悩みの一つが、

仕事と子育てをどう両立するのか

という問題でした。

仕事と子育ての両立は今でも簡単ではない

シングルファーザーになる前から、私はずっとサラリーマンをしてきました。

当然ですが、離婚したからといって仕事がなくなるわけではありません。

むしろ、父親一人で子どもたちとの生活を支えていく以上、働き続ける必要があります。

しかし同時に、子どもたちの生活や時間も守らなければなりません。

この二つをどう両立するのか。

これはシングルファーザーになってから、何度も考えてきたことです。

子どもを優先したくても仕事は待ってくれない

子どもに何かあれば、できる限りそばにいてあげたい。

親なら自然にそう思うのではないでしょうか。

しかし現実には、仕事があります。

会議がある日もあります。

忙しい日もあります。

就業間際に急な案件が発生する場合もあります。

自分が抜ければ、誰かに負担をかけることもあります。

だから、

「仕事を優先するのか」

「子どもを優先するのか」

そんなふうに悩む場面も多々ありました。

ただ、5年間続けてきて、私の中では少しずつ答えがはっきりしてきました。

子どもに本当に何かあったときは、私は子どもの方を優先します。

仕事は誰かにお願いできることがあります。

後から取り戻せる仕事もあります。

でも、子どもが本当に困っているその瞬間は、後から取り戻すことができません。

だからといって、仕事を軽く考えているわけではありません。

働くことも、子どもたちとの生活を守るために必要です。

仕事か子育てか。

どちらか一方だけを選べるほど、現実は単純ではありません。

だから私は、迷ったときは「家族を優先する」と軸を決め、一つずつ判断してきました。

今振り返っても、

「もっと上手な方法があったのではないか」

と思います。

でも、そんなにいろいろなことを考えられるほど、当時の私には余裕がなかったのだと思います。

それでも、そのときの自分なりに精一杯考えて選んできました。

今は、それでよかったと思っています。

時間が足りないから「全部自分でやる」をやめた

仕事と子育てを両立しようとすると、必ずぶつかったのが「時間」の問題でした。

一日は24時間しかありません。

仕事をして、家事をして、食事を作って、子どものことを考える。

それだけで一日が終わってしまいます。

そこで私が少しずつ考えるようになったのが、

時間は節約するだけでは限界がある。時短できることはお金を払ってでも取り組もう

ということでした。

このように書くと、お金に余裕があるからできることだと思われるかもしれません。

もちろん、何にでもお金をかけられるわけではありません。

だからこそ、「何にお金を使えば時間を作れるのか」を考えるようになりました。

時短ができる家電を使う。

必要ならサービスを利用する。

少しお金がかかったとしても、それによって30分、1時間の余裕ができるのであれば、その時間を子どもとの時間や自分の休息に使う。

以前の私は、お金を使うことを「もったいない」「怠慢だ」と考えることもありました。

でもシングルファーザーになってからは、

お金より時間の方が大切になる場面もある

と感じるようになりました。

この考え方については、別の記事でも詳しく書いています。
関連記事:シングルファーザーになって、「時間をお金で買う」意味が分かった

留守番させる不安も仕事との両立の一部だった

シングルファーザーで仕事をしている以上、どうしても子どもたちだけで過ごす時間が生まれます。

私にとって、これはかなり大きな心配事でした。

ちゃんと家に帰っただろうか。

体調が急変したりしていないだろうか。

何か困ったことは起きていないだろうか。

事故やトラブルに巻き込まれていないだろうか。

仕事をしていても、ふと子どもたちのことが頭に浮かぶことがあります。

だからといって、ずっとそばにいることはできません。

ここでも結局、

「どこまで親が守るのか」

「どこから子どもを信じて任せるのか」

という問題にぶつかりました。

留守番について悩んだ経験は、こちらの記事で詳しく書いています。
【関連記事:シングルファーザーが直面した子供の留守番|仕事との両立に悩んだ日々】

そして仕事との両立については、5年間の経験をまとめた記事もあります。
【関連記事:シングルファーザーの仕事と子育ての両立|5年続けた父子家庭の現実】

仕事と子育て。

どちらも生活していくためには欠かすことができません。

だから私は、「完璧に両立する」というより、

その時々で優先順位を決めながら、何とか切り抜けていく。

それくらいでいいのではないかと思っています。

そして、仕事から家に帰れば終わりではありません。

今度は毎日の家事と食事が待っていました。

家事と食事|毎日続くからこそ大変だった

仕事から帰ってきたら、一日の役目が終わる。

シングルファーザーになってから、そんな日はほとんどありませんでした。

家に帰れば、今度は家のことが待っています。

食事を作る。

食器を洗う。

洗濯をする。

お風呂掃除をする。

部屋を片付ける。

ゴミをまとめる。

翌日の準備をする。

一つひとつを見れば、それほど大きな仕事ではないのかもしれません。

でも家事の大変なところは、一度やれば終わりではないことです。

今日ご飯を作っても、明日になればまた作らなければなりません。

洗濯をしても、次の日にはまた洗濯物が出ます。

部屋を片付けても、生活していれば当然また散らかります。

当たり前のことなのですが、仕事をしながら毎日続けていると、この「終わりがない」ということが結構しんどいんですよね。

最初は「全部やらなければ」と思っていた

シングルファーザーになった当初は、私自身にも変な力が入っていたと思います。

父親一人になったからといって、子どもたちの生活を大きく崩したくない。

食事もちゃんと作らなければ。

洗濯もしなければ。

家の中もきれいにしておかなければ。

そう考えていました。

でも、仕事をしながら全部を完璧にやろうとすると、当然ですが時間が足りません。

そして何より、自分自身が疲れていきます。

疲れているのに、

「まだ洗濯が残っている」

「明日のご飯を考えないと」

「掃除もしないと」

と考えていると、家に帰ってきてもなかなか気持ちが休まりません。

当然、イライラすることもありました。

そんな生活を続ける中で、少しずつ考え方が変わっていきました。

全部を完璧にやるのは無理。

洗濯物が少しくらいたまってもいい。

部屋が多少散らかっていてもいい。

疲れている日は、簡単な食事でもいい。

今日できないことがあれば、明日に回せばいい。

家事を完璧にするために生活しているわけではありません。

私にとって一番大切なのは、子どもたちとの生活を続けていくことです。

そう考えられるようになってから、少し気持ちが楽になりました。

特に大変だったのは毎日の食事だった

家事の中でも、私が特に大変だと感じたのが食事です。

単純に料理を作るだけなら、まだいいんです。

一番困るのは、

「今日、何を作ろうか」

ということでした。

昨日は何を食べたか。

冷蔵庫には何が残っているか。

子どもたちは何を食べたいのか。

栄養のバランスは大丈夫か。

仕事をしながら、そんなことを毎日考えます。

正直、

「誰か今日の献立を決めてくれないかな」

と思ったことは何度もあります。

それでも不思議なもので、子どもたちに、

「今日、何食べたい?」

と聞きながら考える時間も、今振り返れば家族の時間だったように思います。

豪華な料理を作ったわけではありません。

失敗した料理もあります。

手を抜いた日もたくさんあります。

それでも3人で同じものを食べて、

「今日のはうまいな」

「これは微妙やな」

なんて言いながら過ごした時間は、私にとって大切な思い出になっています。

今では、子どもたちから笑いながら「あれは酷かったねぇ」なんて言われることもあります。

でも、そんな失敗も含めて、自分たち家族が辿ってきた軌跡のように思えるんですよね。

そう考えると、ちょっとだけ自分を誇らしく思うこともあります。

食事について感じてきたことや取り組んだことは、こちらの記事でも詳しく書いています。
【関連記事:シングルファーザーの食事問題|献立を考える時間も家族の時間だった】

家事は「頑張った量」で決まるものではないと思う

5年間続けてきて思うのは、家事には正解がないということです。

毎日手料理を作れる人もいるでしょう。

掃除や洗濯をきちんとこなせる人もいるでしょう。

反対に、仕事が忙しくてそこまでできない人もいると思います。

周りに助けてもらえる家庭もあれば、家事代行や便利なサービスを利用する家庭もあります。

どれが正解ということではないと思います。

大切なのは、

自分たちの家庭が無理なく続けられる形を見つけること。

私はそう考えるようになりました。

「父親なんだから、これくらいできなければ」

そう考えて無理をする必要はありません。

できないことは、できない。

苦手なことは、苦手。

それでいいと思います。

私自身、今でも家事が得意になったとは思っていません。

それでも5年間、子どもたちとの生活は続いてきました。

それで十分じゃないか。

今では、そんなふうに思っています。

家事については、実際に父親一人で続けてきて感じた「時間がない」という現実を、こちらの記事で詳しく書いています。
【関連記事:シングルファーザーは家事が大変|5年間続けて分かった「時間がない」現実】

そして家事や食事とは違い、簡単に「今日はやめておこう」とはいかなかったのが、子どもたちの学校や進路の問題でした。

子どもが成長するにつれて、シングルファーザーとしての悩みも少しずつ形を変えていきました。

学校と進路|子どもが成長すれば悩みも変わっていった

子どもが小さい頃の子育ては、毎日の生活そのものが大変だと思います。

食事を作ったり、着替えをさせたり、学校行事に参加したり。

子どもから目を離せない時期もあります。

でも、子どもが成長すれば子育てが楽になるのかというと、私の場合はそう単純でもありませんでした。

手がかからなくなっていく一方で、今度は別の悩みが出てきます。

学校生活。

友人関係。

部活動。

高校進学。

大学進学。

そして、子ども自身がこれからどんな人生を歩んでいくのか。

それに自分がどう関わっていくのか。

子どもが成長するほど、親が簡単に答えを出せない問題が増えていったように思います。

学校行事では「父親一人」を意識することもあった

授業参観や体育祭、文化祭など学校行事にも、できる限り参加してきました。

もちろん、父親が学校行事に参加すること自体は珍しいことではありません。

ただ、周りを見渡すと母親が多い場面もあります。

そんな中に父親一人で参加していると、

「やっぱり自分はシングルファーザーなんだな」

と改めて感じることもありました。

だからといって、参加したくなかったわけではありません。

むしろ私は、できる限り参加したいと思っていました。

子どもたちが学校でどんなふうに過ごしているのか。

どんな先生に教えてもらっているのか。

そして何より、

「父ちゃんはちゃんと見に来ているよ」

ということを、子どもたちに感じてほしかったのかもしれません。

学校行事について経験してきたことは、こちらの記事で詳しく書いています。
【関連記事:シングルファーザーになって感じた学校行事の壁|それでも参加し続けた父親の本音】

成長すると「してあげる」だけでは済まなくなった

子どもが小さい頃なら、親が決めてあげられることもたくさんあります。

でも中学生、高校生と成長していけば、そうはいきません。

「どこの高校へ行くのか」

「大学へ行くのか」

「何を勉強したいのか」

「将来、どんな仕事をしたいのか」

最後に決めるのは、子ども自身です。

親としては、

「こうした方がいいんじゃないか」

と思うこともあります。

失敗してほしくない。

遠回りしてほしくない。

できるだけ苦労してほしくない。

だから、つい口を出したくなります。

でも、親が子どもの人生を代わりに歩くことはできません。

これは、子どもたちが成長していく中で私自身も何度も考えてきたことでした。

「どこまで口を出すのか」は今でも難しい

子どもの将来を考えるほど、親として心配になります。

だからといって、何でも親が決めてしまえばいいわけでもありません。

黙って見守るだけでいいのか。

アドバイスした方がいいのか。

時には止めるべきなのか。

それとも、失敗すると分かっていても経験させた方がいいのか。

正直、今でも悩んでいることはたくさんあります。

ただ、私が大切にしてきたのは、子どもたちが何かを決めようとしているときに、できるだけ話を聞くことでした。

そして、

「父ちゃんはこう思うよ」「父ちゃんならこうするかもね」

と自分の考えは伝える。

そのうえで最後は、本人に答えを出させます。

もちろん、すべてがそんなにきれいに進んだわけではありません。

意見がぶつかることもあります。

「それは違うんじゃないか」

と思うこともあります。

それでも子どもたちは、少しずつ自分の人生を歩いていきます。

親にできることは、思っているより少ないのかもしれません。

進路を考えると避けられないのがお金の問題だった

そして、進学について考えるとき、どうしても避けられなかったのがお金の問題です。

高校。

大学。

塾。

受験。

教材。

交通費。

子どもの可能性を応援したいと思えば思うほど、現実にはお金が必要になります。

「行きたい」と言われたときに、

お金を理由に最初から諦めさせたくない。

これは私自身、ずっと考えてきたことでした。

だからこそ、仕事を続けることも簡単にはやめられません。

仕事が大変だから辞めたい。

もっと子どもとの時間が欲しい。

そう思うことがあっても、その仕事から得ている収入が子どもたちの生活や将来を支えているのも事実です。

シングルファーザーの子育てでは、時間を取れば収入の問題が出て、収入を優先すれば時間が足りなくなる。

私にとって、このバランスは今でも難しい問題です。

教育費について実際に感じてきたことは、こちらの記事でも詳しく書いています。
【関連記事:シングルファーザーの教育費はきつい?高校生と大学生を育てた父親の現実】

また、子どもの進路について親としてどう考えたのかは、こちらの記事にも書いています。
【関連記事:中学受験は必要か?シングルファーザーが娘の進路から出した答え】

家事なら、少しくらい手を抜くことができます。

仕事なら、工夫できる部分もあります。

でも、子どもの成長や進路は待ってくれません。

だからこそ私は、

「正しい答えを出さなければ」

と考えるより、

「その時、その時で、子どもと一緒に悩みながら考えていけばいい」

と思うようになりました。

それでも、子どものことを考えれば考えるほど、誰かに相談したくなることがあります。

ところがシングルファーザーになって私が意外なほど苦労したのが、子育てについて気軽に相談できる相手がいないことでした。

相談相手|一人で考え続けることが思った以上につらかった

シングルファーザーになってから、私が思っていた以上に困ったことがあります。

それが、

「子育てについて気軽に相談できる相手がいない」

ということでした。

もちろん、すべてのシングルファーザーが同じではないと思います。

近くに両親がいて、子育てを手伝ってもらえる人もいるでしょう。

兄弟や親戚、友人、ご近所さんなど、気軽に相談できる人がいる家庭もあると思います。

職場や学校を通じて、頼れる人に出会えることもあるでしょう。

だから、「シングルファーザーだから孤独になる」とは思っていません。

ただ、私の場合は違いました。

子育てについて何か迷ったとき、

「ちょっとこれ、どう思う?」

と気軽に聞ける相手がほとんどいなかったのです。

答えが欲しいというより、誰かに聞いてほしかった

子育てをしていると、本当にいろいろなことが起こります。

学校のこと。

進路のこと。

友人関係のこと。

子どもの気持ちのこと。

そして、自分自身の接し方について悩むこともあります。

「これでよかったのかな」

「あの言い方はまずかったかな」

「もう少し違う伝え方があったんじゃないか」

そんなことを、一人で考えることが何度もありました。

もちろん、ネットで調べればいろいろな情報は出てきます。

学校の先生に相談できることもあります。

でも、私が欲しかったのは必ずしも「正しい答え」ではなかったように思います。

ただ、

「今日こんなことがあってさ」

「俺はこうしたんだけど、どう思う?」

そんな話を聞いてくれる人がいれば、それだけで少し気持ちが違ったのかもしれません。

子育ての悩みというのは、答えが出ないこともたくさんあります。

だからこそ、一人で答えを探し続けることが、思っていた以上にしんどかったのだと思います。

父親だから弱音を吐けなかったわけではない

「男だから相談できない」

「父親だから弱音を吐けない」

そんな話を聞くことがあります。

確かに、そう感じる父親もいると思います。

ただ、私の場合は少し違いました。

別に格好をつけていたわけでもありません。

弱音を吐いたら負けだと思っていたわけでもありません。

単純に、

誰に話せばいいのか分からなかった。

これが一番近かったように思います。

子どものことだから、誰にでも話せるわけではありません。

家族の事情もあります。

子どものプライバシーもあります。

だからといって、一人で考えていると気持ちはどんどん内側に向かっていきます。

「俺の考え方は間違っているのかな」

「もっとちゃんとしないといけないのかな」

そんなふうに、自分の中だけで考え続けてしまうこともありました。

一人で子育てすることと、一人で抱え込むことは違う

5年間子どもたちと生活してきて、今はこう思います。

シングルファーザーとして父親一人で子どもを育てていたとしても、何もかも一人で抱え込む必要はありません。

親や兄弟に頼れるなら頼ればいい。

友人に話せるなら話せばいい。

学校の先生に相談できることなら相談すればいい。

必要なら、行政や民間の相談窓口を利用する方法もあります。

誰かに助けてもらうことは、父親としてサボっているわけでも、親として力が足りないわけでもありません。

むしろ、一人で全部抱え込んで自分自身が余裕をなくしてしまえば、その影響は子どもにも伝わってしまいます。

私自身、もっと早く、

「誰かに聞いてもらったり、頼ったりしてもいいんだ」

と思えていたら、少し違ったのかもしれません。

シングルファーザーになって相談相手がいなかったときの気持ちについては、こちらの記事でも詳しく書いています。
【関連記事:シングルファーザーになって一番つらかったのは、相談相手がいなかったことでした】

また、「一人で抱え込まない」ということについて、今だから伝えたいことはこちらの記事にまとめています。
【関連記事:シングルファーザーになって伝えたいこと|一人で抱え込まないという選択】

それでも最後に決めるのは自分だった

誰かに相談できたとしても、最後にどうするのかを決めるのは自分です。

子どもの性格も違います。

家庭環境も違います。

仕事も違います。

頼れる人がいるかどうかも違います。

だから、他の家庭でうまくいった方法が、自分たちにもそのまま当てはまるとは限りません。

私も、

「これがシングルファーザーの正しい子育てです」

と言えるような答えを持っているわけではありません。

失敗したこともあります。

迷ったこともあります。

今でも悩むことがあります。

それでも、その時、その時で子どもたちと話しながら、必死に私なりに答えを出してきました。

振り返ってみると、シングルファーザーとしての5年間は、悩みをなくしていく5年間ではなく、悩みながらも自分たち家族なりの形を作っていく5年間だったのかもしれません。

そして、その中で私がずっと大切にしてきたことがあります。

それは、完璧な父親になることではありませんでした。

あるとするならば、子どもたち、そして家族が何よりも大切で、私が守るべき存在だということ。

結局、それだけだったように思います。

子育てで大切にしたこと|完璧な父親より「裏切らない父親」でいたかった

シングルファーザーになったからといって、突然立派な父親になれるわけではありません。

ここまでの章を読んでもらえれば、分かってもらえると思います。

料理が得意だったわけでもありません。

家事を完璧にこなせたわけでもありません。

子育てについて特別な知識があったわけでもありません。

仕事と子育ての両立に悩み、子どもとの接し方に迷い、自分の判断が正しかったのか分からなくなることばかりでした。

だから私は、

「完璧な父親になろう」

とは思いませんでした。

というより、そんなものにはなれないと分かっていたのだと思います。

ただ、一つだけ決めていたことがあります。

子どもたちと交わした一つの約束

シングルファーザーとして3人の生活が始まった頃、子どもたちに一つだけ約束しました。

それは、

「父ちゃんは、お前たちを裏切るようなことだけは絶対にしない」

ということでした。

「絶対に幸せにする」

「何があっても大丈夫」

そんな約束ではありません。

これから何が起きるのか、私自身にも分かりませんでした。

仕事がどうなるのか。

生活がどうなるのか。

子どもたちがこれからどんな道を歩んでいくのか。

先のことなんて、何一つ分かりません。

そんな状況で、

「全部父ちゃんに任せておけば大丈夫」

なんて、とても言えませんでした。

でも、そんな中で、唯一子どもたちを安心させてあげられる言葉として、

子どもたちを裏切らないことだけなら、自分の意思で守れる。

そう思ったのです。

うまくできなくても、そばにいることはできる

実際の5年間は、失敗の連続だったようにも思います。

子どもに余計なことを言ってしまったこともあります。

後から、

「あんな言い方をしなくてもよかったな」

「あの時はごめんな。言いすぎた。」

と謝ったこともあります。

仕事で疲れて余裕がない日もありました。

家事を放り出したくなる日もありました。

父親として何をすればいいのか分からなくて、無力感に苛まれたこともあります。

でも、失敗したら謝ればいい。

間違えたと思ったら、やり直せばいい。

落ち込むことがあっても、また立ち上がればいい。

親だからといって、何でも正しくできるわけではありません。

それでも、

子どもが困ったときには、できる限りそばにいる。

何かあったときには、子どもの味方でいる。

それだけは忘れないようにしてきました。

子どもを幸せにする方法はいまだに分からない

5年間子育てをしてきても、

「こうすれば子どもは幸せになります」

という答えは、私には分かりません。

良い学校へ行けば幸せなのか。

良い会社に入れば幸せなのか。

お金があれば幸せなのか。

親が何でもしてあげれば幸せなのか。

たぶん、そんなに単純ではないと思います。

そもそも、子どもがどんな人生を幸せだと感じるのかは、私には分かりません。

だから私は、子どもたちの人生に口を出すのではなく、そばで寄り添っていたい。

もし困ったことがあって相談したくなったら、いつでも声をかけてくれたらいい。

ただ、

「何があっても父ちゃんは味方だ」

と思ってもらえる父親であったら、それが一番いい。

今でも、そう思っています。

子どもたちと交わした約束については、こちらの記事で当時の気持ちも含めて詳しく書いています。
【関連記事:シングルファーザーになって子どもたちと交わした、たった一つの約束】

5年経っても、その約束は変わっていない

子どもたちはとても成長しました。

5年前とは、生活も悩みも大きく変わっています。

これから先、子どもたちはもっと自分の人生を歩いていくようになるでしょう。

親の出番も少しずつ減っていくのかもしれません。

それでも、

「何かあったら父ちゃんがいる」

ということだけは、これからも変えたくありません。

それが、私が死ぬまでの最終ミッションだと思っています。

振り返れば、シングルファーザーとしての5年間は決して楽ではありませんでした。

でも、完璧ではないなりに3人でここまで歩いてきました。

それが今の私にとって、何より大切なことなのだと思います。

5年続けて分かったこと|悩みがなくなる日はたぶん来ない

シングルファーザーになって、もう5年になります。

振り返ってみると、本当にいろいろなことがありました。

仕事と子育てをどう両立するのか。

毎日の家事をどうやって回すのか。

子どもの学校や進路をどう考えるのか。

父親として、子どもとどう向き合えばいいのか。

そして、自分の判断は本当にこれでいいのか。

その時その時で悩みながら、何とかここまでやってきました。

5年も経てば、少しくらい子育てに自信がついてもよさそうなものです。

でも実際は、そんなことはありません。

今でも迷います。

今でも悩みます。

子どもが成長すれば、それまでの悩みがなくなる代わりに、また新しい悩みが出てきます。

たぶん、親でいる限り、悩みが完全になくなる日は来ないのだと思います。

でも考えてみれば、シングルファーザーだから、親だからという以前に、人生から悩みがなくなることなんて、そもそもないですよね。

正解を探すことを少しずつやめた

シングルファーザーになったばかりの頃は、

「これでいいのだろうか」

と考えることがよくありました。

父親一人でちゃんと育てられるのか。

子どもたちに寂しい思いをさせていないか。

自分の判断で、子どもの人生を悪い方向へ進ませてしまわないか。

親として正しい答えを出さなければならない。

どこかで、そんなふうに考えていたのかもしれません。

でも、5年間子どもたちと一緒に過ごしてきて、少し考え方が変わりました。

子育てには、その場ですぐに正解が分かることなんて、ほとんどありません。

「あの時の判断でよかったのかな」

と思っていたことが、何年か経ってから、

「あれでよかったのかもしれない」

と思えることもあります。

逆に、良かれと思ってしたことが、子どもにとっては余計なお世話だったこともあります。

だから今は、最初から正解を出そうとするよりも、

その時、その時で、子どもと一緒に悩みながら考えていけばいい。

そう思うようになりました。

できなかったことより、ここまで来たことを見てもいい

シングルファーザーとして生活していると、できていないことが目につきます。

もっと家をきれいにしておけばよかった。

もっとちゃんとした料理を作ればよかった。

もっと子どもの話を聞けばよかった。

もっと一緒に過ごす時間を作ればよかった。

振り返れば、「もっとこうすればよかった」と思うことはいくらでもあります。

でも、そればかり考えていても仕方ありません。

完璧ではなかった。

失敗もした。

子どもに謝ったこともある。

それでも、3人で生活してきました。

笑った日もあれば、ぶつかった日もありました。

うまくいかなかった日があっても、次の日にはまたいつもの生活が始まりました。

そんな毎日を繰り返して、気がつけば5年です。

だから今は、

できなかったことばかりを見るのではなく、ここまで家族で歩いてきたことも大切にしていい。

そう思っています。

シングルファーザーだから特別な父親になる必要はない

シングルファーザーになると、父親一人で子どもを育てることになります。

だからといって、父親が母親の代わりまで完璧にこなさなければならないわけではないと思います。

料理が苦手でもいい。

掃除が苦手でもいい。

子どもの気持ちが分からなくて悩むことがあってもいい。

仕事との両立がうまくいかず、疲れ切ってしまう日があってもいい。

もちろん、親としてやらなければならないことはあります。

でも、

何でも一人で完璧にできる父親になる必要はない。

少なくとも私は、そう思っています。

できないことがあれば工夫する。

困ったら誰かに相談する。

間違えたら謝る。

そして、また家族で前へ進む。

5年間やってきた私に言えるのは、そのくらいなのかもしれません。

それでも、子どもたちと過ごした5年間は私の人生そのものだった

シングルファーザーになったことを、

「大変だった」

という一言だけで終わらせることは、私にはできません。

確かに大変でした。

もう無理だと思ったこともあります。

一人で考え込んだ夜もありました。

でも、その5年間には、子どもたちと一緒に笑った時間もあります。

子どもの成長に驚いたこともあります。

何気ない一言に救われたこともあります。

そして、子どもたちを見ながら、

「もう少し頑張ろう」

と思えたことも何度もありました。

シングルファーザーにならなければ経験しなかったことも、たくさんあったと思います。

良かったことも、つらかったことも、失敗したことも、うれしかったことも。

全部ひっくるめて、私たち3人が歩いてきた5年間です。

だから今は、この5年間を「大変だった時間」だけにはしたくありません。

私にとっては、子どもたちと一緒に生きてきた、大切な人生の一部であり、そのものなのです。

まだ子育ては終わっていません。

この先もきっと、いろいろなことがあるでしょう。

そのたびに悩んで、考えて、失敗することもあると思います。

それでも最後には、

「まあ、また3人で考えればいいか」

今は、そんなふうに思っています。

まとめ|今の悩みも、いつか笑って話せる日が来る

この記事では、シングルファーザーとして5年間子どもたちと生活してきた中で、私自身が悩んできたことや、子育てについて感じてきたことを書いてきました。

仕事と子育ての両立。

毎日の家事。

子どもの学校や進路。

父親一人で子どもを育てることへの迷い。

相談できる相手がいないこと。

そして、

「自分のやっていることは、本当にこれでいいのだろうか」

という不安。

振り返れば、その時々で本気で悩んできました。

今、この記事を読んでくださっている方も、何かに悩んで検索を繰り返し、ここへたどり着いたのかもしれません。

もしそうだとしたら、最後に一つだけ、5年間シングルファーザーを続けてきた私から伝えたいことがあります。

今は一生懸命悩んでもいい

今抱えている悩みに、すぐ答えを出す必要はないと思います。

私自身、当時はどうすればいいのか分からず、何度も悩みました。

考えても答えが出ない。

決断しても、

「本当にこれでよかったのかな」

と、また考える。

そんなことの繰り返しでした。

だから私は、

「悩まなくていいですよ」

とは言えません。そんなに簡単に割り切れないことは痛いくらいわかるから。

大切な子どものことだからこそ、自分のこと以上に悩みますよね。

だから、

今は一生懸命悩んで、一生懸命考えたらいい。

私はそう思います。

完璧な答えが見つからなくても、その時の自分にできることを考えて、子どもと向き合ってみる。

間違えたと思ったら、また考え直せばいい。

うまくいかなかったら、やり直せばいい。

そうやって一つずつ進んでいけばいいのではないでしょうか。

あれほど悩んだことが、今では笑い話になっている

5年間を振り返ってみると、不思議なものです。

当時は、

「どうしよう」

「これからどうなるんだろう」

と本気で悩んでいたことも、時間が経つにつれて少しずつ色褪せていきました。

もちろん、すべての悩みがきれいに解決したわけではありません。

思い出したら、今でも胸が痛くなることも、目頭が熱くなることもあります。

それでも、あれほど大きく見えていた悩みが、今では子どもたちと、

「あの時は大変だったよな」

と笑って話せる思い出に変わったものもあります。

時間がすべてを解決してくれるとは思いません。

ただ、目の前のことから逃げずに悩み、考え、その時できることを続けていれば、時間の経過とともに見え方が変わってくることはあると思います。

今は出口が見えなくても、その悩みが今と同じ重さのまま、ずっと続くとは限りません。

きっと笑える日が来ると信じて

私にも、これからどんなことが起こるのかは分かりません。

子どもたちの人生も、私の人生もまだ続いていきます。

また大きな悩みにぶつかることもあるでしょう。

その時はきっと、また悩むと思います。

でも5年間を振り返った今なら、

「まあ、何とかなるだろう」

と、ほんの少しだけ自信のようなものがもてるようになりました。

だから、もし今、シングルファーザーとして悩みの真ん中にいる方がこの記事を読んでいるなら、今だけを見て悲観しないでほしいと思います。

無理に前向きになる必要もありません。

つらいときは、つらい。

分からないときは、分からない。

それでもいいと思います。

ただ、

「いつか、この出来事を笑って話せる日が来るかもしれない」

そのくらいの希望だけは、どこかに残しておいてほしい。

そして今は、大切な子どものために一生懸命悩んで、一生懸命考えてみてください。

私もそうやって、ここまで来ました。

5年後。

今抱えているその悩みを、

「あの時は、本当に大変だったな」

と笑いながら振り返っているかもしれませんよ。

この記事が、その日まで歩いていくための小さな支えになれば、同じシングルファーザーとして、これほどうれしいことはありません。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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